小耳症のお話

先天性小耳症ってなぁに?片耳で生まれた私の話

みなさんは、「先天性小耳症(しょうじしょう)」という言葉を聞いたことはありますか?

きっと、知らない人の方が多いかもしれませんね。なんとなく、漢字のイメージから想像できる方もいるかもしれません。

ざっくり言うと、耳の形が不完全な状態で生まれてくる病気のことです。

「○○症」と聞くと、なんだか深刻そうに思えるかもしれませんが、

私自身はこれを”病気”だと感じたことはありません。生まれたときから体はとても元気!

ただ、ちょっと変わった耳を持って生まれてきただけなんです。

今日は、この「小耳症」について、私の経験も含めてお話しようと思います!

・どんな病気?

小耳症といっても、実は症状は人それぞれです。

耳の形が少し小さいだけの人もいれば、耳の穴が全くない人もいます。

片耳だけの人もいれば、両耳に症状がある人もいます。

また、耳だけではなく、耳の周囲の骨が短かったり足りなかったりして、口元(顎)が曲がって見える人もいます。

私は、片耳が”耳たぶしかない状態”で生まれました。

そして、片側の顎の骨が短くて、口元が少しだけ歪んでいます。

・原因は?

小耳症の発症頻度は5000~10,000人に1人と言われています。

ですが、そのはっきりとした原因はいまだに解明されていません。

妊娠中に何らかの影響で、赤ちゃんの耳がうまく作られなかったのではないかと考えられています。

現時点では予防する方法も確立されていません。

この病気は「誰のせいでもないこと」なのです。

人間の体って本当に不思議がいっぱいですね~!

・聞こえているの?

これに関しては、人によります!

耳の穴が塞がってしまっている場合は、音が鼓膜にうまく届かないので難聴になります。

また、”内耳”と呼ばれる、音を感じる器官が正常であれば、補聴器や手術で聴力を補うこともできるそうです。

私の場合、耳の穴がなくて”骨伝導”でほんの少し振動が伝わる程度です。

でも、いわゆる”音”としては、まったく聞こえません。

・どんな治療をするの?

基本的には”耳の再建手術”が行われます。

これは耳の形を作る手術で、主に自分の肋骨などにある軟骨を使って耳の土台を作ります。

医療用の素材を使って再建する方法もあるようですが、20年以上

前の当時にもあったのかは正直覚えておりません…。

あとは、”外耳道形成手術”といって、耳の穴を作る手術もあります。

外耳道形成手術”は、すべての人が受けられるわけではなく、適応となる人とそうでない人がいます。

私の場合は、周りの神経や骨の位置関係の問題で、危険があると判断されやれませんでした。

日常生活での工夫は?

私は片耳が聞こえないので、相手の口元をよく見て話を聞くようにしています。

また、できるだけ話す相手には、自分の聞こえる耳側にいてもらえると助かります。

人によっては、補聴器を使っている方もいるようです。

あとはもう、開き直ることも大事!(笑)

聞き取れなかったら、「すみません、こちらの耳が聞こえにくいので、もう一度お願いしてもいいですか?」と素直に伝えるようにしています!

また、手術は受けましたが、よく見るとやっぱり普通の耳とは少し違います。

なので、美容院など耳がしっかり見える場所では、心配されたりするのがちょっと苦手なので、こっそり絆創膏を貼ってごまかしています(笑)

おわりに

耳のことを話すのって、すごく勇気がいるんですよね。

私は学生時代、「耳」というワードが出るだけで少し身構えてしまっていました。

皆さんも、世間一般に当たり前にあるはずのものが自分にはないとき、それを誰かに伝えることは、とても勇気がいることなんじゃないかと思います。

でも、実際に話してみると「そんなこと?全然気にならないよ!」と笑ってくれる人がほとんどです。

私自身も、そんな優しさにたくさん救われてきました。

この病気は、自分自身の受け止め方はもちろん、周りの人の理解もとても大切だと感じています。

このブログが、どこかの誰かの目に留まり、ちょっとした気づきになったり、心をふっと軽くできたりしたら嬉しいです。

これからも、手術のことや入院中のエピソード、学生時代のことなど、いろいろと書いていこうと思っています。

よかったら、また覗いてみてくださいね!

応援していただけたらとても励みになります!

それでは今回はこのへんで。

最後まで読んでくださってありがとうございました!

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